登録理学療法士

キャリア

新生涯学習プログラム

日本理学療法士協会が2022年度から新たに実施していく教育体制が、「新生涯学習プログラム」です。

今までの生涯学習プログラムでは、新人教育プログラムを履修し、その先に「認定理学療法士」や「専門理学療法士」を目指していくという工程が示されていました。

新生涯学習プログラムでは、前期研修と後期研修の履修を終了し、「登録理学療法士」を目指すことを基本とします。登録理学療法士は5年ごとの更新が必要であり、そこからさらに専門性に特化した、「認定理学療法士」や「専門理学療法士」を目指すという形になります。

登録理学療法士

登録理学療法士は、卒後教育を念頭に置いたものであり、リハビリテーション専門職としての様々な障害像に対する知識や技術を学び、「ジェネラリスト」として活躍できることを目指したものです。

前期研修は最短履修期間が2年、後期研修は最短履修期間が3年となっています。

日本理学療法士協会ホームページより引用

5年間の学習期間を経ていくわけですが、その間に座学や実地研修、症例検討会での発表や参加が必要になってきます。

時間はかかりますが、簡単に言えば、理学療法士としての専門性(信頼性)を世間一般に評価してもらうためには、最低限修めておかなければならない知識です。

認定理学療法士

登録理学療法士となった後に目指すものです。

認定理学療法士に関しては、「臨床実践分野において秀でている理学療法士」をその立ち位置としています。

つまり、臨床に特化した理学療法士といえます。

認定理学療法士取得のためには、指定研修や必須研修、日本理学療法学術大会への参加や学会発表(筆頭演者)または論文投稿(筆頭者)、認定試験が必要となります。

専門理学療法士

こちらも登録理学療法士となった後に目指すものです。

専門理学療法士は、「学問的指向性の高い理学療法士」となっており、研究者寄りの理学療法士といえますが、病院勤務の理学療法士にも専門理学療法士を取得されている方が多くいらっしゃいます。

取得のためには、指定研修の受講、学会への参加、学会発表、査読付き学術論文の申請と研究領域における口頭試問が必要となります。

おわりに

日本理学療法士協会が新生涯学習プログラム制度を作成し、実施していくこととなった背景には理学療法士の絶対数が増加してることに起因しています。

数が増えることで、理学療法の実践レベルにおいても非常に差が生じてしまうことが懸念されます。

特に理学療法士の活躍の場が拡大してきたことで、様々な職種からもみられるようになってきているわけです。

我々は対象者に対して最高の関わりができるよう、常に質を高めていく必要があると思いますが、その一つの方法として、まずは登録理学療法士を目指していくと良いのではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました